ザ・フラッシュ

★★★☆
製作:2023年 米国 上映時間:144分 監督:アンディ・ムスキエティ

 亜光速の超スピードによって自らを“タイムマシン”と化し、過去へと飛んだフラッシュ。彼は亡き母を救い、無実の罪で逮捕された父を助けるため、禁断の「過去改変」に手を染めてしまう。

 その代償として時空は大きく歪み、世界は奇妙な姿へと変貌する。バットマンは老境に達し、ワンダーウーマンもアクアマンも存在せず、本来いるはずのスーパーマンの代わりにスーパーガールが空を翔ける。そして、かつてスーパーマンの宿敵であったゾッド将軍が現れ、地球は再び壊滅の危機へと追い込まれる。

 スーパーガールは可憐でありながら冷静沈着、その立ち姿はまさに凛とした強さを感じさせる。また、伝説的存在であるマイケル・キートンが約30年ぶりにバットマンとして帰還したことは、往年のファンにとっては胸が熱くなる瞬間だ。一方で、フラッシュがややコミカルに描かれすぎている点や、ラストのオチが軽妙に寄りすぎている点は、もう少し抑えてもよかったのでは、と感じさせる部分もある。

 いずれにせよ、タイムトラベルものはつくづく難しい。自由度の高さゆえに物語の可能性は無限に広がるが、一歩誤れば「荒唐無稽な話」として終わってしまう危うさを孕む。だからこそ、このジャンルは常に魅力とリスクが隣り合わせなのだ。


評:蔵研人

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