★★★☆

製作:2000年 日本 上映時間:105分 監督:山崎貴

 少年4人が不思議なロボットと出会い、地球の海を奪おうとしている宇宙人たちと戦うSFファンタジー。その少年たちが住んでいる場所は、近くに海や森のある田舎であり、まさに「スタンド・バイ・ミー」の世界と言えよう。
 タイトルの『ジュブナイル』とは、ティーンエイジャーを対象読者とする小説のことを指す。従って本作も少年たちが主役で、少年向けに創られた映画と言ってよいだろう。

 宇宙人たちが少しチンケで、画像合成も雑な感じがするのだが、15年前の和製VFXとしてはまあまあなのかもしれない。監督が山崎貴ということで、吉岡秀隆をはじめ数人が『ALWAYS三丁目の夕日』にも出演している俳優だったのは微笑ましい。また山下達郎の主題歌がとても心地良かったね。

 地球が壊滅するかもしれないのに、警察も自衛隊も出てこないし、子供たちだけで宇宙人と戦うという大人にはちょっと気恥ずかしくなる展開なのだが、少年たちが観ればきっと熱くなるのだろう。私的にはある程度予測済ではあったが、ラストの未来シーンがお気に入りである。それにしても、なぜこのDVDはレンタルしていないのだろうか。そのお蔭で中古品もかなりの高値で取引されているようである。

評:蔵研人