製作:2005年 カナダ 上映時間:89分 監督:デヴィッド・レイ

 2005年に製作されたカナダ映画であるが、日本の劇場での上映記録はないようだ。ドラッグ過剰摂取のため昏睡状態になってしまった恋人コーディを助けようと、タイムマシンに乗って何度も過去へ飛ぶアート。

 こう書くと、バック・トゥ・ザ・フューチャーを期待してしまうのだが、超・低予算かつ地味な展開にがっかりしてしまうだろう。そしてタイムマシンといっても、汚い肘掛け椅子に豆電球が付いているだけの代物。だからといって、決してコメディではないし、そこそこ真面目な映画なのだ。余りの酷さに、途中でなんども早送りしてしまった。

 ところが何度もタイムトラベルを繰り返す度に、コーディがクスリ漬けになってしまった原因が分かってくる。そしてアートの優しさと愛情が痛いほど伝わってくるのである。バカバカしくて退屈だったが、途中で投げないで良かった。実はこの作品の監督は、タイムトラベルを利用して、この町に住む貧しい人々たちの、淋しく悲しいお話を描きたかったのかもしれないな・・・。考えてみると、チンケではあるが、実に奇妙で風変わりな映画とも言える。

評:蔵研人