タイムトラベル 本と映画とマンガ

 本ブログは、タイムトラベルファンのために、タイムトラベルを扱った小説や論文、そして映画やマンガなどを紹介しています。ぜひ気楽に立ち寄って、ご一読ください。

2023年08月

ドラゴン・キングダム4

ドラゴンキングダム
製作:2008年 米国 上映時間:105分 監督:ロブ・ミンコフ 主演:ジャッキー・チェン、ジェット・リー
 
 アメリカの少年が、現代のチャイナタウンで、孫悟空の如意棒と巡り合い、不良青年に追われるうちに、古代中国へとタイムスリップしてしまう。彼の役割は、ここで石化された孫悟空に、如意棒を渡すこと。
 孫悟空はもとより、不老不死の霊薬とか、天使とか仙人とか荒唐無稽な話と大げさなアクションシーンが続く。だがこの映画が全くチンケにならないのは、ジャッキー・チェンとジェット・リーの夢の競演があったからである。

 ジャッキー・チェンはあの酔挙の使い手、一方のジェット・リーは、白い僧衣姿で『少林寺』を彷彿させられた。とにかくこの二人のアクションは素晴らしく、まさに神技といえよう。この二人がいなかったら、たぶん子供騙しのつまらない映画で終わっていたかもしれない。それほど二人のアクション技術はハイレべルで、本格的に完成されていることを再認識してしまった。

 ラストに少年が現代に戻ってからの展開は、読み筋通りというか、こうした映画のお約束事といったところである。タイムトラべルものに分類されてはいるが、古代中国に行ったのは、気絶したときの夢とも考えられる。いずれにせよ、タイムトラべルだけに期待すると失望するので、あくまでもジャッキー・チェンとジェット・リーのアクション映画なのだという認識で本作を観る必要がある。

評:蔵研人

デモリションマン3

デモリッショマン
製作:1993年 米国 上映時間:115分 監督:マルコ・ブランビヤ

 デモリションマンとは『破壊者』のことである。それほどこの作品の主人公である刑事は、任務とはいえ破壊的な行動力に満ち溢れていると言うことであろう。さてその主役・デモリションマンことジョン・スパルタン刑事は、若き日の筋肉ムキムキのシルヴェスター・スタローンが演じている。

 本作はアクション映画であるが、SF映画でもある。それは冷凍スリープによるタイムトラベルが絡むからである。
 極悪人フェニックス逮捕のため、行き過ぎた破壊的行動を続けて人質30人を全員死亡させてしまったスパルタン。彼はその責任を問われて、70年間の冷凍刑に処せられてしまう。
 ところで未来社会は、全てがコンピューターに管理され、市民は快適な生活を送っている。またコクトー市長の政策によって犯罪や暴力は姿を消していた。一見とても素晴らしい世界のようだが、実は人々は軟弱化してしまい、武器もなく凶悪犯罪にも対処できなくなっていたのである。
 そんな折に、過去にスパルタン刑事が逮捕した極悪人フェニックスが、解凍され蘇って脱獄し、やりたい放題の大暴れをしてしまう。だが軟弱化している警察が束になってかかっても子ども扱いされどうにもならない。それでやむなく警察は、まだ刑期を迎えていないスパルタンを解凍して、フェニックスを逮捕させようとするのだった……。

 破壊的で暗い背景と荒唐無稽なストーリー展開を観ていると、あの『バットマン』を彷彿させられてしまった。さらにスタローンの暴れっぷりから『ロッキー』やら『ランボー』がオーバーラップしてしまうのだ。
 それはともかくとして、過去と未来のギャップの描き方は、まずまずであったがもう一捻りが欲しかったね。例えばサンドラ・ブロック演ずる相棒の女性警官レニーナが、実は自分の娘だったとか……。まあどうしてもスタローンの映画は、ストーリー展開よりアクション・アクションに塗り固まってしまうんだよな。

評:蔵研人
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