製作:2005年 デンマーク 上映時間:80分 監督:カルステン・マイラルップ
まさにお子様ランチとしか言いようのないほど、安上がりなデンマークのファンタジー作品であった。オープニングでは、少女ジョゼフィンがタイムマシンで、少年時代のキリストに会い、友達になったとナレーターが告げるのだが…。
そしてまた悪魔のタイムマシンを使って、BFのオスカーと一緒に過去の世界へ旅立つ。このタイムマシンは、ただのペンダントで、これを身につけて過去の時代の品物に手を触れると、その品物が存在していた時代に跳んでゆけるという魔法のような代物である。また現代に戻るには、単にペンダントに触れればよいという、非常にシンプルで便利なタイムマシンなのだが三回しか使えないのだ。
さて果して前作があったのか不明だが、少なくとも本作では、キリストと友人になったという前置きは、全く意味を持たない。それにしても、TVドラマ並の低予算で雑な脚本なのだが、タイムトラべルファンなら、一応タイムパラドクスも設定されているので、そこそこ楽しめるだろう。
タイムスリップした場所は、オスカーの祖先が住んでいた場所であり、そこで病死したはずの少女を救ってしまうのだ。歴史を改編してしまったために、現代に戻るとオスカーの祖父が生まれていない事になってしまった。当然オスカーも生まれるはずがないので、彼の姿がだんだん消え始めるのだ。ここいらは、完全にバック・トウ・ザ・フィーチャーのパクリだろうね。
それでもう一度過去に戻るのだが、今度は現代の薬を持ちこんだジョゼフィンが魔女裁判にかけられ、火あぶりの刑に処せられることになってしまうのだ。さてジョゼフィンの運命やいかに…。
評:蔵研人