著者:市川 拓司
15年前に映画のほうを先に観たのだが、そのあとすぐにこの原作本を図書館で予約し、約4ヶ月間も待った記憶がある。映画のほうは細かい部分で脚色されているものの大筋は全く同じなので、小説の登場人物の顔と俳優達の顔が見事に重なったものだ。
読み易くて面白いので、通勤電車の往復であっという間に読んでしまったのだが、結末がわかっているものの、やはりラストで涙を流してしまった。
この作品は結末が判らないほうが楽しめるし、その結末がかなり捻れているので、映画を先に観て、小説でじっくりと仕掛けを確認するほうがよいだろう。
さて映画が良いか原作が良いかと聞かれたら、たぶん私は映画のほうに軍配をあげると思う。だからといって、決してこの小説の出来映えが悪いと言う訳ではない。
まるでこの小説は、あの映画を創るために書いた作品のように感じてしまった。DVD化されてまた映画を観たのだが、今度はまた原作を読みたくなってしまった。まるでこの作品のように、グルグルと循環してしまうのだろうか。
評:蔵研人








